年収300万円以下の労働人口の割合が増加しています。これは社会格差が拡大し,貧困家庭が増加している状況を示しており,特に母子世帯の貧困率は高く,充分な教育を受けられない子どもが増えています。
他方,全国の児童養護施設や乳児院に入っている子どもたちの多くは,虐待やネグレクトにより心に傷を負っているものの,現場にいる職員たちは子どもたちの「心のケア」を充分に行うのが困難な状況です。

2000年にノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・J・ヘックマン教授の著書「幼児教育の経済学」(東洋経済新報社)によれば,子どもたちが「非認知能力」(IQで測れない内面の力)を習得することが,社会への適応性を養い,貧困に陥ることを防ぐ助けとなります。

「非認知能力」は耳慣れない言葉ですが,忍耐力や社交性,楽観性,自尊心,思いやりなど生きていく上で不可欠な能力のことです。「非認知能力」が伸びると集中力が高くなり,我慢強くなるため,困難なことにも挑戦する力が育まれます。これは親はもちろん,幼稚園・保育園や学校で教えられるものではなく,普段の「遊び」の中などで習得できる能力であり,特に乳幼児には大きな影響を与えます。例えば,大人が子どもに対して遊び方を工夫するヒントを与えることで,子どもは「自ら考える」ことの楽しさを覚えていき,自発的に工夫する力を生みだすようになるのです。知能テストのように数値化できないため,経済や効率を重視する現代社会では目立たない考えですが,「非認知能力」が高くなることで,精神的にも社会的にも豊かに生きている力が身につきやすくなります。傷ついた子どもたちに対しても「非認知能力」習得を手助けすることで,同時に「心のケア」もできることがわかっています。

将来,認知能力だけを使って仕事をする人はAIに取って代わられることでしょう。しかし,「非認知能力」はAIの不得意な分野であり,人間に残された能力の代表です。今まで「認知能力」にばかり目が行っていた文部科学省も,やっと「非認知能力」習得の重要性を自覚し,2008年の学習指導要綱に掲げられた「生きる力」の中には,「思考力・判断力・表現力」が明記され,2018年には「学びに向かう力・人間性」も加えられました。

貧困家庭に生まれたというだけで学習の機会を奪われることは,長期的にみると我が国全体の損失に繋がります。我々は,経済的に困窮する家庭の子どもたちに対して,学習支援や非認知教育を習得させるための活動をし,子どもたちに等しく学習できる機会を与えることで,格差社会の拡大により重大な社会問題となっている「貧困の連鎖」を断ち切るべく,本NPOを設立しました。

2019年4月15日
非営利活動法人子どもへの学習支援基金 理事長 村上重俊

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